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公的年金の役割

将来の経済社会がどのように変わろうとも、やがて必ず訪れる長い老後の生活を確実に保障する仕組みとしては、個人の貯蓄や家族による私的な扶養のみでは、どうしても限界があると考えざるを得ません。
このため、社会全体が連帯し、収入のある時は保険料を納めるという自助努力を行って収入が得られなくなった者を支え、収入が得られなくなった時には収入のある者が納付する保険料に支えてもらうという、社会保険(社会保障)の仕組みである公的年金が存在し、老後をはじめ、障害や死亡の場合の所得保障が図られています。

特に、45年から60年以上にわたる長い期間に生ずるであろう、賃金や物価の上昇といった、大きく、また、あらかじめ見通すことのできない不確実な社会の変化に対応して所得保障を行うには、時々の生産活動に従事する20歳から59歳までを基本とする幅広い現役の世代が、その時々の収入の得られなくなった高齢者の世代を支えるという、世代を超えた支え合い、すなわち「世代間扶養」の考え方を基本におかなければできません。

公的年金は、「現在の現役世代が自助努力によって支払う保険料により現在の高齢者の年金給付を支え、現在の現役世代が将来高齢者となった時には、個々人の現役時代の保険料納付の実績、すなわちかつて高齢者の年金給付に対して個々人が行った貢献の度合いに応じて、次の世代の支払う保険料によって年金給付を受けるということを順繰りに行う」という考え方を基本として組み立てられています。
これは、社会全体での世代間扶養という考え方に、国民一人一人の老後に向けての自助努力という考え方を組み合わせた仕組みです。この仕組みは、世界の主要国でもほぼ例外なく採用されており、長期間にわたる賃金や物価の上昇などの社会経済の変動に対応し、広く国民の老後の生活を確実に保障できる唯一の仕組みです。

世代間扶養を基本とした社会保険の仕組みは、賃金や物価の変動に応じた年金を給付できますが、これは入るか入らないかを個人の任意に委ねることでは成り立たず、社会全体で仕組むことによって初めて可能になるものです。
このことは、現に、加入が任意に委ねられている個人年金には、給付が賃金や物価の変動に応じて改定される仕組みをとっているものは無いことからもわかります。

したがって、どのように将来の経済社会が変化しようとも、その社会で従前の生活と大きく変わらない生活のできる収入を確保していくため、国民一人一人が、社会全体での世代間扶養を保険料納付という自助努力の下で行う仕組みの重要性を正しく認識し、この仕組みを守り育てるために、公的年金にきちんと加入し、きちんと保険料を納付する義務を果たさねばならないということを、理解する必要があります。

なお、日本では、少子高齢化が急速に進行する中で、後世代の負担の増加は避けられません。
世代間扶養の考え方を基本におきつつ、保険料負担が急速に上昇し過度なものとならないよう、運用収入を確保するための一定の積立金を保有するしくみになってます。

年金の必要性

生活水準の向上や医学の発達によって、国民の平均寿命は伸びており、多くの人にとって、若い時ほど働けなくなって、充分な収入を得られなくなる時は、やがて必ず訪れます。
老後の生活の憂いなく、生涯を安心して暮らすためには、実際に老後の生活を送ることになる将来の経済社会において、それまでの暮らしと大きく変わらない生活のできる収入が確保されていることが必要です。

私達がこのような収入をきちんと確保できるかどうかについては、次のようなリスク(不確定要因)があります。
(1)多くの人にとって、あらかじめ何歳まで生きるか予測することは極めて難しい。65歳からを老後と考え、平均寿命を80歳と考えると、平均すると約15年の期間となりますが、今日では90歳や100歳まで生きる人も珍しくなく、このような人々にとっては老後は25年から35年にも及ぶ。
(2)成人した20歳の時から考えると、年金を受け取り始める65歳は45年後、平均寿命の80歳を迎えるのは60年後となる。このような長い期間に、賃金や物価の上昇など社会や経済に起こるであろう変動は大きく、また、誰にもあらかじめ見通すことができない。いわば、私達にとって、遠い将来の経済社会は常に不確実なものです。
(3)さらに、人生80年時代となっても、老後を迎える前に、障害により働けなくなり収入を失ったり、死亡して配偶者や子が残されたりするリスクも、皆無ではありません。

このようなリスク(不確定要因)がある中で、老後の生活に必要となる収入の確保を個人のレベルでできるかどうか、老後の所得保障を代表例に考えてみましょう。
この場合、自分で貯蓄して対応するか、自分の子どもからの扶養に頼るか、どちらかになります。

自分で貯蓄して対応すると考えると、
(1)自分の老後生活がどの程度の期間となるか、
(2)実際に老後生活を送ることになる45年から60年後の経済社会がどのように変わるか(例えば、賃金や物価がどれくらいの水準になるか)、
(3)それに備えるためにどれ位貯蓄しなければならないか、

これらのことを、あらかじめ見通し、貯蓄だけで確実に対応することは、通常は無理といっても過言ではありません。
これまでの歴史では、インフレや不況によって、せっかく蓄えた財産が大きく目減りしたり資産価値が下落したりしてしまったこともありました。むしろ、これまでの歴史を数十年の単位で見ると、大きな経済変動が起こることの方が一般的です。

また、これまで科学技術の発展などによって経済は成長し、賃金や、国民の生活水準も向上してきました。今後も生活水準が向上していく中で、貯蓄した財産だけでは、生活水準の更に向上した将来の社会で、生涯、従前の生活と大きく変わらない生活を送ることは、通常難しいのです。

次に、自分の子どもからの扶養に頼ると考えても、
(1)今日、長期継続雇用を前提とした雇用システムに変化が生じ、また年功制を薄めた賃金体系の導入も進む中で、今後、老親を抱える個々の中高年層の側にも、雇用に対する不安定性が増大するものと見込まれます。また、少子化が進行しており、親を扶養する場合の子ども一人当たりの負担も大きくなっています。
(2)扶養してもらうためには子どもと同居することが普通ですが、親と子の扶養関係が変化する中で、いわゆる三世代同居が減少し続けるなど、同居が難しくなっているという現実があります。
(同居できない場合、仕送りで生活を支えるとすると、同居した場合と比べてはるかに大きな費用がかかり、この大きな費用を長い老後の間、仕送りし続けることは難しい。)
(3)また、子どもが病気や事故に遭って収入を失うと、その親も貧困に陥ることになりますし、そもそも子どものいない人は、老後に頼るべきものが何もなくなります。

これらの事を総合すると、年金の必要性が生じてくるのです。

年金とは

年金とは、毎年定期的・継続的に給付される金銭のことで、年金を給付する制度、仕組みのこと(年金制度)も指します。

一般に「年金」という場合には、年金が保険と結びついた年金保険、または、年金保険制度を指します。
年金保険とは、一定期間、一定額の保険料を納めることにより支払われる年金のことです。

制度の運営主体によって、公的年金と私的年金に分類されます。

国民年金や厚生年金、共済組合(共済年金)などがあり、20歳以上60歳未満の日本居住者は国民年金に加入することが義務付けられています。
国民年金を直接納付している人(第1号被保険者)のほか、厚生年金、共済組合等から基礎年金保険料を納付している被保険者(第2号被保険者)や第2号被保険者の配偶者(第3号被保険者)なども国民年金に加入している扱いとなります。

このように、日本では職域ごとに年金制度が発足し充実していったが、制度が複雑になりすぎ、就く仕事により保険料率や支給金額が異なり有利不利が出るなどの弊害が出ており、現在では年金を何らかの形で一元化する方向が望ましいとされています。

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